木材産業の特定技能1号:協議会加入と対象業種
木材産業分野の特定技能1号では、申請前の木材産業特定技能協議会への加入が必須です。対象となる日本標準産業分類、申請書類、試験と免除を整理します。
木材産業分野で特定技能1号の外国人を受け入れるには、在留資格の申請前に農林水産省が設置する木材産業特定技能協議会に加入し、事業所が製材業、合板製造業などの対象業種に該当している必要があります。加入の証明書がなければ申請は基準に適合しません。
協議会加入前の申請が認められない理由
木材産業分野の運用方針は2024年3月29日に閣議決定され、法務省と農林水産省による分野別の運用要領は2024年9月30日に公表されました。分野の基準を定める農林水産省告示第1780号(2024年)は、第3条で受入れ機関に協議会への加入を求めています。
受入れ機関は、外国人の在留資格に関する申請を行う前に、木材産業特定技能協議会に加入しなければなりません。申請時には、協議会の構成員であることを証する書類を、分野参考様式第18-1号の誓約書とともに地方出入国在留管理局へ提出します。加入手続を後回しにして申請書を先に提出すると、添付すべき証明書がなく、告示第3条の基準を満たさないため、受入れはできません。
1号特定技能外国人支援計画の全部を登録支援機関に委託する場合は、その登録支援機関も農林水産省と協議会に協力する必要があります。委託先の選定時に、この点を契約内容に含めておくことが重要です。
対象業種と従事できる業務の判定
告示第2条により、受入れが認められるのは日本標準産業分類の次の業種を営む事業所に限られます。
| 区分 | 日本標準産業分類 |
|---|---|
| 対象 | 121 製材業、木製品製造業、1222 合板製造業、1223 集成材製造業、1224 建築用木製組立材料製造業、1227 銘木製造業、1228 床板製造業 |
| 対象外 | 1221 造作材製造業、1225 パーティクルボード製造業、1226 繊維板製造業、123 木製容器製造業、129 その他の木製品製造業、中分類13 家具・装備品製造業 |
選別や梱包のみを行う事業所も対象外です。業務の中心は木材の加工であり、原木の受入れ、検品、出荷、清掃は、加工業務に付随して行う場合に限り認められます。これらの業務だけに従事させることはできません。
技能水準の証明と申請書類
外国人本人は、木材産業特定技能1号測定試験に合格し、日本語については、日本語能力試験でN4以上の認定を受けるか、国際交流基金が実施するJFT Basicに合格することが求められます。
技能実習2号を良好に修了した者には免除があります。木材加工職種の機械製材作業で修了した場合は両方の試験が免除され、他の職種で修了した場合は日本語試験のみが免除されます。良好な修了は、木材加工の技能実習評価試験(専門級)の実技試験の合格証明書で示し、これがない場合は評価調書(参考様式第1-2号)で示します。
申請前に準備する主な書類は次のとおりです。
- 木材産業特定技能協議会の構成員であることを証する書類
- 分野参考様式第18-1号の誓約書
- 技能試験と日本語試験の合格証明書、または技能実習2号の実技試験合格証明書もしくは評価調書(参考様式第1-2号)
派遣の禁止と特定技能2号の不在
告示第1条は派遣による受入れを禁止しています。特定技能1号の外国人を派遣した場合、または派遣により受け入れた場合は、その後5年間、受入れができなくなります。また、この分野で受け入れられるのは特定技能1号のみで、特定技能2号は設けられていません。長期の人員計画は、1号の在留期間を前提に立てる必要があります。
出入国在留管理庁の分野別ページでは、2024年9月30日時点の情報として、5年間の受入れ見込数を5,000人としています。
製造業の採用については、一般製造業の機械オペレーター採用(英語)と欧州製造業のCNCオペレーター採用(英語)も解説しています。求人情報は求人一覧をご覧ください。原典は出入国在留管理庁の分野別運用要領と運用方針です。
続けて読む
すべての記事 →特定技能の住居費ルール:家賃上限と徴収禁止費用
特定技能1号の社宅では、敷金、礼金、仲介手数料、更新料を本人から徴収できません。出入国在留管理庁の運用要領に基づき、家賃と光熱費の上限、申請書類、賃金控除の要件を整理します。